top of page
33079994_s.jpg

Notebook

Butterfly effect

  • sumioyamashita2847
  • 11月24日
  • 読了時間: 3分

7月から6回シリーズの「開成町防災講座」に参加しています。

10月の第4回は、避難所開設がテーマで避難ルーム(避難所の中に作る個別のテント)の組み立て訓練をやりました。

これはその前の回に一度やってました、それも1月前に。

それでも最初の1つを組み立てるときは戸惑いました。

知っていないといきなり組み立てるのは、難しいと思いますが、作業が重労働なわけでもないので多くの人が体験しておいてほしいと思いました。


そして今回11月は厚木の「神奈川県総合防災センター」で行われました。

様々な施設があり、震度7の地震の体験や風速30メートルを体験しました。

ただ、最も印象に残ったのは「実際の災害時の様子は…避難所での生活に関する講和」という講義でした。

講師は、災害福祉広域支援ネットワーク•サンダーバード副代表で、日本防災士会理事であり、法政大学現代福祉学部兼任講師(災害支援論)でもある正谷絵美さんでした。

とにかく「避難所の現実」が現実の写真付きで紹介されました。


トイレは便座の高さまで汚物があふれていました。それをだれがどう処理するのかというと、災害レスキューナースが防護服で完全防備をして掻き出すといわれていました。

こうした作業もあるせいか、被災地でボランティアに行って感染症で生死の境をさまようような人もいるとのこと。


トイレに関しては、汲み置きの水で流すのもダメだそうです。配管がどこかで破損している可能性が高いからとのことで。

同じ理由でマンホールトイレも使えません。実際能登半島地震ではマンホールが筒のまま隆起している画像を見せてもらいました。

ではトイレはどうするのが正解か?

簡易トイレ用汚物袋と抗菌・消臭乾燥剤、つまりは段ボールトイレの中身ですね。これが一番いいとのことで、私はその場でアマゾンで買いました。

ree

他にもキューバの防災はもでるになっており本も出ているとのことで、それもその場で新古をポチっとしました。

他にもメモしたことを振り返ると、以下のようなことを書いていました。

 備蓄は分散して置いておく(地震で1階がつぶれることがある、2階にも)

 ドライシャンプー、ハンドクリームなどの衛生用品も備蓄する

 被災者も笑いたい、避難所は談話室ができると格段に落ち着く

 被災地から一旦出るのもあり(行政の負担も減るし、病院・薬なども心配なくなる)

 最低限のルールは行政で決める


最も印象に残っているのは『ルールや規則を破らないといけないときがある!』という言葉です。

ルールは想定内で作られていますが、災害は往々にして想定を越えます。

小さなことに縛られていては対応できない、逆にちょっとした逸脱で対応可能な時があるということです。

自己責任を嫌う日本人には最も苦手なことです。


多くの方に正谷先生の話は聞いてほしいと思いました。

町の防災講座は自治会単位の申し込みですが、自治体から複数の参加も可能とのことです。

来年度ぜひ参加してください。

 
 
 
  • sumioyamashita2847
  • 9月15日
  • 読了時間: 3分

たったの一言で色々なことが全部つながる時があります。

昨日、作曲家・ミュージシャンの松任谷正隆氏がパーソナリティを務めるTOKYO FMの「ちょっと変なこと聞いてもいいですか」というラジオ番組の過去のアーカイブの音声を聞いていました。

工業デザイナーのケン奥山こと奥山清行氏がゲスト出演されたときのものです。

過去に何度も聞いていますが、久しぶりに聴きたくなりました。

奥山氏がGM(ゼネラルモーターズ=アメリカの自動車会社)を辞めて、イタリアのカロッツェリア(自動車のデザインや先行開発、ボディの生産を行う会社)ピニンファリーナに転職し月収200万円以上、秘書3人、社用車貸与の身分から、月額税込み19万円になった時の話の中で「イタリアの所得税は65%もあって、手取りは8万円ちょっとしかない」という言葉を聞いたときにピンときました。

実際には税金というより国民負担率が60.8%(2020年データ)で、日本の47.9%(同じく2020年値)よりもはるかに高くなっています。

 

その前に小田原在住の慶応義塾大学教授 井出 英策 先生と東大の神野 直彦 教授の雑誌「潮」の対談に、『(日本は)「租税負担率が軽すぎるから、現役世代の生活が苦しい」と考えています。』という一文がありました。

中途半端な負担率のため、公的給付などの受益も少なく、更なる支出を強いられるために生活が苦しくなるという意味だと思います。

ree

 

そして昨日の朝日新聞「SUNDAYマネー」のページには、「年々重くなる社会保険料 負担の実態は」の見出しのもと、国内の国民負担率の推移グラフがあり、『給付増え「負のループ」に」の小見出しが躍ります。

収入が伸びない中で社会保険料が増えて、手取りが減る、家計を圧迫している。負のループを抜け出すには給付と負担の見なおし、給付財源の拡大の取り組みが欠かせない、としています。

 

6月議会の一般質問で、イタリアの避難所について触れました。スフィア基準という基準を満たしており、デザート付きの温かい食事がテーブルに座っていれば運ばれてきます。

内閣府資料より
内閣府資料より

避難所は家族単位でテントが張られ、中にはベッドがあります。

こうした避難所の運営はボランティアですが、調理は元々料理人が登録しており、その他の方も訓練を受けて登録しています。

こうしたボランティアの日当や調理等にかかる費用は国が負担し、社員がボランティアに出ると、その分の補償が国から会社に入ります。

こうした調理設備のあるトレーラーや、ベッド、仮設トイレなどは全国の200か所の拠点に配備され、登録ボランティアは30万人です。先に述べた精度があるので、発災時には会社を休んで被災していない人がボランティアに出向きます。

日本もいくらか変わってきましたが、避難所を被災者が運営するという前提は変わっていません。だからこそ食育団体や地域の防災団体が「防災食」をテーマになるべく鍋ひとつでお皿を汚さないラップ調理などの講座を行います。

イタリアがこうした制度が可能なのも、60%を超える高い国民負担率がその裏付けなのでしょう。

一例として被災時の話をしましたが、老後の備えでも同じでしょう。

高い国民負担率でも、それさえ払っておけば何の心配もなく、残った手取りはすべて可処分所得として使うことで、経済も回ります。

 

イタリアの高い国民負担率と、それが実現するスフィア基準。

日本の中途半端な負担率と給付、それを高いから下げろとでも言いたげな論調のメディア。

そこに政策協議と説明をしない政府と政治家。

こうしたことが今の日本の生き辛さにつながっているのだ思います。

 

 
 
 
  • sumioyamashita2847
  • 8月27日
  • 読了時間: 2分

知り合いと話をしていて、ある話題で、それはイデオロギーのあるなしに帰結するという会話になりました。


さて、イデオロギーとは?


ウィキペディアによると『イデオロギーとは、観念 と思想 を組み合わせた言葉であり観念形態である。思想形態とも呼ばれる。文脈によりその意味するところは異なり、主に以下のような意味で使用される。 通常は政治や宗教における観念を指しており、政治的意味や宗教的意味が含まれている。 世界観のような物事に対する包括的な観念。』

とあり、わかったようなわからないような解説です。


そこで別途AI による概要説明を見ると

「イデオロギー」は英語・ドイツ語由来のカタカナ語で、個人や社会集団が共有する思想・信条・世界観、またはそれを体系化した観念形態を指します。文脈によって「理念」「思想」「信条」「観念」などと訳され、特に政治や社会の分野で、人々の行動や生活を根底から制約する思想傾向や、価値体系として用いられることが多い言葉です。」となりました。


時として、自分の行動を理由付けするための思想・信条、みたいなことでしょうか。

社会の中での個人を個人たらしめているもの、集団の中での個の在りようを規定するものがしっかりと固まっていれば、それがイデオロギーかと。


物事に瞬間的に好き嫌い、善悪、行く行かないの判断を決めているときがあります。

あとからそのことを取り巻く様々なしがらみがわかってくると、全体感よりも枝葉末節にとらわれ、思考のゲシュタルト崩壊とでもいうべき状況になり、当初の全体感でとらえた判断と異なる結末が導き出されることもあるようです。


そうした状況をとらえて、イデオロギーの有無に帰結するという最初の話になりました。


戦後に左翼活動で『警察のブラックリストに載っていた』という父と、市の教職員組合と共産党の市議が合同で開催したデモ行進に、未就学の私を同行させた母を持つと、知らない間に自分の中に形成されていたのだと思います。

 
 
 

山下 すみお (やましたすみお) お問い合わせ 

開成町から日本再生

山下すみお後援会申し込み

qr.png
  • Instagram
  • Facebook

Copyright c 2022 山下すみお. All Rights Reserved.

bottom of page