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長靴とスニーカーと二足の草鞋 その①

  • sumioyamashita2847
  • 2023年6月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年6月23日

先日雨の中、町外ですが河川と水路と農地の視察に行きました。


農地と書きましたが、耕作地と耕作放棄地が入り混じるエリアです。

当然ながら耕作放棄地の方が広く、この時初めて知りましたが特定外来生物に指定されたアレチウリが蔓延っていました。


                 蔓延ったアレチウリ


河川は開成町にも流れる酒匂川が鋭く折れ曲がるところで、過去には大きな水害もあったところです。

ご案内いただいたのは、文命堤にも通じる水量をコントロールする水門で、『えっ、ここ降りるのですか・・・』というような場所でした。

                  水門のハンドル


単管パイプを組んだ手すりこそありましたが、周りは竹が生え足場は笹の葉を踏み固めて木材を階段状に埋め込んだようなところを降りていきます。

下りる途中の写真は撮れませんでした。


『天気予報を見て、予測して事前に閉めに来ないと雨がひどくなってからは来れないし、そうすると文命堤が氾濫して、その下は(つまり我が町開成も)水浸しになる』とのことでした。


以前はこのあたりに農地を持っている家庭が20軒くらいで水利組合を作って管理していたものを、離農が進み、案内してくださった方が前任者の亡くなる1年前にどうにか引き継いで、個人で管理してくださっているとのこと。

大げさに言えば我が町が水害に会うか合わないかを個人の善意と体力に頼っている、ということになります。


他にも耕作地に水を届けるために水路を左右に分けるところなどもあり、そこの管理もされていました。

耕作放棄地は雑草が生い茂り歩けなくなるとそういう場所にも行けないので、草刈りもやっているとおっしゃってましたが、それでも水路が草に埋まっているところもありました。

当日はたまたま雨でしたが、雨でなくても「長靴履いてくるように」との指示があったわけです。


                 水路を覆い隠す雑草


雨だったおかげで、話は自然と川が増水した時に話になりました。

伺った場所は酒匂川が鋭く折れ曲がっているだけでなく、後ろにもう一本、小さめの川も流れる三角州になったところでしたから。

数年前はあの橋ギリギリまで水か来て耕作地は水につかったり土手が決壊したとの話がありました。今周りの水田がきれいなのは、その後の復旧工事のおかげもあるそうです。


途中に「文命橋」という橋がありました。


               「文命」の名を冠した橋 

文命とは古代中国の治水の神様であり、このエリアの治水工事を担当した田中丘隅(命じたのはあの「暴れん坊将軍」徳川吉宗です)が治水工事の後にこの地に祀った「禹王」のことです。

橋にこの「文命」の名がついているということは歴史的にも洪水常襲エリアのはずですが、ここに公共施設が立っていることも気になりました。

水害のリスクの高いところにそんなもの作って大丈夫か?と思いました。

そうなった経緯を理解してないので、なんとも言えませんが・・・。


今回は農地と水路の視察ということで行きましたが、いろいろとほかにも気になるところがありました。

先の田中丘隅の例を持ち出すまでもなく、治水(と利水)はまさに政治そのものです。

県や市町村といった国境(くにざかい)は後にヒトが決めたものですが、河川はそんなことにはお構いなくずっと前から流れています。

流域の自治体間での連携なしに効果的な対策はできません。自治体も首長も連携して当たってほしいと思います。


同時に議員としての「視察」は先進事例を見るにとどまらず、こうした長靴の必要なフィールドワークも継続していかなければと意を新たにしました。












 
 
 

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