朝日新聞神奈川湘南版 2024年9月1日の「中学給食後進県はいま」を読んで感じた違和感
- sumioyamashita2847
- 2024年9月1日
- 読了時間: 2分
更新日:4月29日
今朝の「中学給食後進県はいま」を読みましました。
縦見出しに「食育の一環 無償化を」とありますが、一律無償化は「世紀の愚策」と言ってはばからない政治家もおりますし、読者受けはいいかもしれませんが、弊害もあります。
まず財政面でかなり厳しいということ。
あの「子育てにやさしい」と評判の明石市でさえ、中学は無償化していますが、小学校はやっていません。財政が追い付かないからです。
中学校13校、生徒数見込6,300人を対象した完全無償化に、約3億5,000万円の経費が掛かっていますが、この財源は2020年に国の幼児教育・保育の無償化で市の財政負担の年間約7億5,000万円が浮いた一部を充てています。
2023年時点では小学校29校、17,127人(2023年5月1日現在)の学校給食費の無償化は実施されていません。単純計算で約7億4,300万円の財源の手当てがつかないからです。
また、給食費は主に材料費で、あの金額で弁当を持たせることは不可能であり、保護者は十分な恩恵を受けています。
同時に無償化になると中身に関心がなくなるとの観点から反対の声もあります。
今朝の朝日の記事は給食無償化を進める論調の文字数に対して「財政面が課題です。」だけで済ますのは記事の公平性に欠けます。
また、記事の論調に2点、気になる点がありました。
1点目は、子どもの弁当は母親が作るという前提のもとに「女性活躍の面からも疑問」とあることです。
我が家では子供二人の高校3年間、連続する6年間、私が弁当を作っていました。
もちろん現実的には多くの家庭で母親の役目になっているところが多いでしょうが、こうした決めつけがガラスの天井になります。
「こどもまんなか」で親の責任にせず昼食を公で保証、とありますが、逆に子育て期間中は、給与の減額なしに、時短勤務の義務化をする法改正をという考えが出てきてもいいはずです。どちらを取るかは価値観ですが、弁当作りを母親の仕事と決めつけた記事には疑問が残ります。
2点目は、オーガニックの話です。
オーガニックは従来耕法に比べて体にいいわけでも栄養が豊富な訳でもありません。
耕作地の土壌の負荷軽減が本来の意味です。
限られた予算で割高なオーガニック野菜や無理な地産地消を進めると、購入できる量が少なくなり栄養の低下を招く恐れがあります。
せっかく縦に長いに日本なので、学校給食においてはそのタイミングで割安に購入できる産地のものを購入し、量と質の確保を図るべきです。
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