教育講演会に参加しました。
- sumioyamashita2847
- 2024年8月25日
- 読了時間: 3分
2024年8月22日、開成町教育委員会・開成町教育研究会主催の教育講演会がありました。
テーマはインクルーシブ教育で、演題は『一人ひとりが「すてきさん」として輝く 共生社会へ』というものでした。
講師は久保山 茂樹 先生で、『独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 インクルーシブ教育システム推進センター 上席総括研究員(兼)センター長』という長い肩書を持つ方です。
私自身、インクルーシブ教育については、過去に一般の保護者よりは深くかかわってきた経験があります。
2017年に神奈川県立高校がインクルーシブ教育推進のパイロット校3校を制定し進めたときに、神奈川県立高等学校PTA連合会(以下 高P連)の役員として、その研究などを担当したからです。
年度が終了する間際の2018年3月10日にはインクルーシブ教育の勉強会も実施しました。
先立つ2月2日には県教育委員会のインクルーシブ推進課にヒヤリングに行き、その結果を14日に報告して、それをもとに勉強会を進めた記録が残っていますので、かなり手探りであったことが分かります。
終了後のアンケートの回答が23となっていますので、そのくらいの参加者だったと思いますが、開催前のアンケートでは「インクルーシブ教育」という言葉をその年度になって初めて聞いた人が55%、内容はわからないという回答が65%でした。7年前の現実の姿はそんなものだったろうと思います。
また当時は、卒業後の進路の問題で県立高等学校の校長の中には、諸手を挙げて賛成という方ばかりではありませんでした。
特別支援学校は入校時から就職に向けた手厚い訓練がスタートします。しかし、インクルーシブではそこが弱くなるのではないかという懸念でした。
実際には結果がどうなったのか知りたくて、久保山先生のアイスブレイキングの間に検索しました。
するとJIJICOMに記事がありました。上級学校に進んだ生徒が桁違いに増加しています。
今回講演を聴いて、改めてインクルーシブ教育とは、当該の生徒が通常のクラスに入っていく、慣れることではなく、周りが多様な個性を受け入れることが出来るようにすることだと感じました。
実は2017年当時の資料を見返すと、同じようなことが記載されています。
しかし、7年経過する間に学校教育をインクルーシブに行うことと、認識がすり替わっていたことに気づきました。
本来はインクルーシブな社会を実現するための教育です。
これからの日本は少子高齢化がさらに進み、高齢者が多くなります。
横断歩道を渡るにも、レジで支払いをするにも時間がかかる人が増えるかもしれません。
働き手不足解消のために、短期的には外国人労働者を増やさざるを得ません。
そうした時に、これまでと同じようにものごとが進まないことにイラついても仕方ありません。
そうした多様な個人や価値観を許容していかないといけない時代になったのです。
そのために公教育である学校現場で教育をするのがインクルーシブ教育です。
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