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小泉農水大臣の米政策は、法的要件を満たさず都市部でのみ有効な単なる人気取り

  • sumioyamashita2847
  • 5月28日
  • 読了時間: 3分

更新日:6月5日


江藤農水大臣が『米は買ったことがない』発言で辞任し、小泉進次郎氏が新たな農水大臣となりました。

直ぐに「勅令」を出して、備蓄米を小売業者に直接、それも随意契約で放出することにして注目を集まています。

マスコミも肯定的にとらえているかのような報道が目立ちますが、これは法的要件も満たさない、一種のパフォーマンス、参院選前の人気取りにほかなりません。

主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律には、米の供給量が不足した時に備蓄米を放出することが謳われており、価格の高騰を理由に放出することは法令の想定外です。

農林水産省は今年1月31日に、放出するのを凶作時などに限定していた備蓄米制度の運用方針を見直し、円滑な流通に支障が出た場合でも放出できるようにしたという報道もありましたが、『放出の具体的な時期や条件は未定』としていて、法整備はされていません。

農水省は令和6年12月10日付の発表で『水稲の収穫量(子実用)は734万5,000t(前年産に比べ18万t増加)と見込まれ、主食用の収穫量は679万2,000t(同18万2,000t増加)と見込まれる。』としており、令和5年に比べて不足しているわけではありません。

同時に、備蓄米は、売買契約契約を締結する場合、「会計法29条の3第1項」に原則として、公告して申込みをさせることにより競争に付さなければならないこととされています。原則なので、特例もあり得ますが、江藤大臣時代に入札をやっていた以上、できない条件は満たさないものと考えられます。

よって現在の小泉手法は法の趣旨に沿っていないものです。

 

また購入に手を挙げた小売業者は、昨日の報道によるとアイリスオーヤマ、ドン・キホーテの運営会社、スーパーマーケットのOKでした。

アイリスオーヤマは直営店はなく、軽れるのホームセンター「ユニディ」が首都圏にのみ存在します。これはスーパーマーケットのOKも同じ状況です。

ドン・キホーテのみ国内各地に存在しますが、例えば熊本県には4店舗しか存在せず、私の実家から一番近いところでも120㎞も離れています。

直接小売り業者が買い付けできることは、テレビのキー局が存在する首都圏では恩恵がありますが、地方の通常の米のサプライチェーンにのってきた業者にはいきわたりません。

つまり公平性も欠いているのです。

また、農協などがこの2,000円/5㎏のコメに付き合って先に競争入札で買った米を放出すると、赤字になることから、いったんこの低価格米の供給が落ち着くまで小売りに流通させないと考えられます。

そうすると、結局のところまた高値で流通することになります。

 

兵力の逐次投入、付け焼刃、行き当たりばったり、という言葉が小泉農水大臣の随意契約の形容詞としてはふさわしいと思います。

 

 

 
 
 

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