ファシリテーション研修
- sumioyamashita2847
- 2024年1月13日
- 読了時間: 4分
遅ればせながら新年初の更新です。
大みそかに更新して、あっという間に10日も過ぎてしまいました。
三が日は子どもたちが帰ってきました。
議員としては、元旦から神社の元旦際に呼ばれ、5日には町の表彰式、7日は20歳を祝う会に出席し、午後からは実家の用事で熊本へ。
その辺りは次回に持ち越しとして、2024年最初の更新は、一昨日11日に受講した議員研修についてです。
足柄上郡町村議会議長会 議員交流研修 というのが一昨日の研修です。
講師の長内 紳悟 氏は(一社)地方公共団体政策支援機構の上席研究員の肩書で、議会事務局のスタッフ経験もあり、早稲田大学マニフェスト研究所の研究員でもあった方です。
テーマは「ファシリテーション力」向上研修というものでした。
Facilitationとは、直訳すると○○を容易にするという意味ですが、「円滑化」特に会議など話し合いを円滑に進めることを言い、そういう役割の人をファシリテーターと言います。

内容は第一部が「議会におけるファシリテーションを考える」という講義で、第二部はワークショップでした。
いきなり議長が議長席で授乳している画像が出てきましたが、映画やドラマの1シーンではなく、ニュージーランド議会でのことでした。
検索すると『与党議員が赤ちゃん誕生後に赤ちゃんを連れて初めて登院したところ、審議中に議長が議長席で代わりに赤ちゃんを抱き、哺乳瓶でミルクを与えながら議事を進める一幕があった。』というのが出てきます。
日本では議会どころか、発熱している子どもを連れて一般質問の通告に行った豊橋市議が、子連れであることを理由に入室を拒否され、通告ができず、結果として一般質問をする権利を奪われる事件が昨年ありました。
議会規則にはいろいろなものがありますが、例えば、「帽子、外灯、襟巻き、杖禁止」などの規定がだいたいどこの議会にもあります。これはシルクハットを被ったかつての英国議員の服装を想定したものです。
日本の国会は英国議会をモデルに規則を決め、それをまたまねて地方議会の規則を作ったからそういう規則がある、しかし議会はルールを決める側で、現状に合わない過去のルールに縛られてはいけないということです。
議員同士の話し合いを活性化するためには、話し合いの距離を近くする、服装を自由化することも有効で、古い無意味な規則に縛られていてはそれもできないという事例でした。
その意味では、私は参加した男性議員が25名くらいいた中で、唯一ジャケットとスラックスで臨みました。
広い会議室で、寒いと集中できないと思いストレッチの利く発熱素材のジャケットに、ヒートテックのパンツでした。
しかし、この話があった途端に、ネクタイも取りました。リラックスして受講したほうが頭に入ります。講師もジャケットとパンツにノーネクタイでした。
印象深かったのは、『政策とはゼロをプラスにすること(社会に対する良い働きかけ)』で
あり、福祉の増進として、不幸をなくす・問題解決を行っても、それは マイナスの解決でしかなく、それは政策ではなく対策です。
政策とは、幸福をつくる・価値創造 であり、それを実行していくのが議員の仕事であると定義されました。
至極わかりやすいです。
また『事実が半分ずつ入ってこないと話合いにならない』
→エピソード(誰々が言っていた)からエビデンス(こういう意見の人が何人)へ
という話もありました。
私の議会で経験の範囲では、こういう声があるという話は出てきてもn数が幾つという話は出てきた記憶がありません。
第2部ワークショップは、単なる自分の意見の披露ではなく、この考えについてどう思うかという話のやり取りが議論することだが、ちゃんと議会でできていますか?
ということでした。
確かに議論と言いながら異なる意見を出して終わることが多いようにも思います。
そして、ファシリテーションを学ぶ前に、議会の基礎を学ぶことが必要で、これは自分の町の政策課題は何か、これを議会としてアグリーするところがスタートだと。
最後に施策の成果の判定ですが、総合計画を見ると、開成町は見出しに「92個の施策」とまとめてあり、ほぼすべてが数値目標化されていました。
同じテーブルで参加した議員に見せてもらった、田町の総合計画には、個数が書いてなかったり、目標が数値化されていないものもありました。
数値化されないと、効果測定ができません。
その意味では我が町は客観的評価がしやすく作ってあります。
3月の予算議会に向けては、そこに最終年度の目標達成にふさわしい形になっているかに着目したいと思います。
これまで研修というと広報紙にかかわるものが多かったのですが、今回の研修は議員研修として本当に役に立つものでした。
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