このまま卑怯者国家に成り下がるのか?~高校生の歴史研究に見る官房長官談話の大嘘~
- sumioyamashita2847
- 2023年10月2日
- 読了時間: 2分
9月30日私も会員になった足柄の歴史再発見クラブ主催のシンポジウム「足柄・秦野の関東大震災をあるく」が開催されました。

中でも神奈川県立足柄高校 歴史研究部の発表には目を見張りました。
いわゆる行政文書や公的記録ではない一般市民の日記などをもとに被害や復興の様子をつまびらかにしました。
一般には火災で亡くなった方が多かったとされる関東大震災ですが、箱根においてはむしろ山崩れによる死傷者が多かったことや線路はひどく損壊したが、電線はそうでもなかったというのは住んでいる住民ならではのリアルな視点だと思います。
特に県の対応が冷たかった、などという感想は県の行政文書には絶対出てきません。
また地震発生から2日後の9月3日の情報として暴徒と化した朝鮮人が攻めてくるとして、村の復興よりも朝鮮人に対する警戒が優先されたという発表がありました。
翻って8月30日、松野官房長官は震災時の朝鮮人虐殺事件への見解を問われ、『事実を把握できる記録が政府内には見つからない』と答えています。
大嘘です。
9月21日付の朝日の26面には『公の記録は多数存在する』と書かれ、加害者となった日本人の裁判の記録が国会図書館でも閲覧できるとあります。
震災の復興計画を作った後藤新平の評伝にもそのあたりのことは書かれています。
後藤新平は当時内閣の一員です。
作家がその史実を見つけて本にしたのに、政府が見つけられないことはあり得ません。
人は見ようとしたものしか見えないとはよく言われることです。
このままでは世界から見て、日本人は過ちを悔い改めることもしない卑怯者とのレッテルが貼られます。
そうしたことが起きた原因である流言飛語は、現在ではネットに載って更に瞬く間に拡散します。
100年前でさえ、復興よりもデマに乗せられて朝鮮人対策をしたというくらいです。
今ではディープフェイクまで作って流す暇で有害な輩もいますから、余計に復興の妨げになりかねません。
朝鮮人の虐殺の発生した流れを追っていけばその対策が取れるはずです。
そのためにも犯した罪とその事実に政府が目をつぶることは許されません。
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