「日本一」って何ですか? 開成町議会を報じたNHKの記事が公開されました。
- sumioyamashita2847
- 2023年7月18日
- 読了時間: 3分
本日議会事務局より情報提供があり、6月25日の一般質問の時に取材が入っていたNHKの記事が公開されたとのことでした。
見出しは「日本一へ 議会の挑戦」 リードには「・・・議会への興味・関心を高めてもらおうと、神奈川県内で面積が一番小さな町「開成町」の議会が、《日本一》を目指してユニークな取り組みを始めています。」とあります。
再生回数が二桁にとどまることなどが紹介されています。一方で一般質問等の動画再生回数が二桁にとどまることなどが紹介されています。 また初めて傍聴に来られた子育て世代の方のインタヴューや託児についても触れられています。
このあたりは相対的に厚みがあるので、この記者さんももしや子育て世代?と思いましたが、やはり2歳のお子さんがいる方でした。
最後に記者の所感がありました。
『取材を終えて…
選挙での投票率低下や、地方議会のなり手不足が全国的に課題となるなか、ふだんの暮らしのなかで、どのように地方議会や行政に関心を持ってもらうかは、非常に難しいテーマです。仕事や育児などで忙しくとも、日頃から議会に目を向けたいと感じました。』
せっかくそこが課題と思うならもっと斬り込んでほしかったというのが素直な感想です。
先の統一地方選挙では、この開成町の議会議員選挙も投票率が大きく下がりました。
にもかかわらず傍聴席は満席・・・このギャップは何なのか?
町長は12年ぶりに新町長となりましたが、その町長選挙は無投票。そのせいもあって町議選の投票率が下がったと巷間ささやかれています。
だとしたら傍聴人の多さには町長の答弁目的の人も相当数いたのではないか? 議会の挑戦とあるが、行政側のアクションが及ぼす影響も無視できないレベルではないのか?
そうであれば記事は異なるアプローチもあったかと思われます。
また傍聴人の数が前年の4.5倍となったのは、今回初めての質問を行う新人の影響も大きかったのではないか?といった視点は特にありません。
実は傍聴人アンケートに『動員と思われる傍聴人の動きがあった』とやや否定的なニュアンスで書かれたものがありました。
私は1番に一般質問を終えて、その後は余裕をもって傍聴席を見ていたのですが、明らかに同期の新人議員目当ての方がいらっしゃいました。当然午前午後で入れ替わりは発生しますので、それを「動員」と捉えられたのかもしれません。
しかし、自分が投票した議員の質問が気になって傍聴に来た、終わったから帰ったという方を否定的にとらえる必要はないはずです。 それだけ有権者の顔の見える選挙戦を展開したと言えなくもありませんから。
こういうことが最後に記されている『ふだんの暮らしのなかで、どのように地方議会や行政に関心を持ってもらうか』に直結してくると思います。
こういう点には言及してほしかったと思えてなりません。
しかし、そもそも「かながわ情報羅針盤」という情報提供的な意味合いの強い記事なので、それはそういうものなのでしょう。
私なりの結論めいたことを言えば、ふだんの暮らしのなかで、議会や行政に関心を持ってもらうには、個々の議員が有権者一人ひとりとつながっていくこと以外に無いように思えます。
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